公知事項
アルファ碁、サムスン電子・ SKハイニックスに投げる宿題…
‘人工知能半導体’
“PC・スマホ市場での半導体需要の鈍化、IoT・AI市場が代替していくこと”
2016-03-10
“アルファ碁は、韓国の李セドル九段の対局は公正でないゲームだ。 対局で人間1人が使うエネルギーは限定的であるのに対してアルファ碁は数千個の中央処理装置(CPU)と数百のグラフィック処理装置(GPU)をもとに多大な電力を消耗していき、10万場合の数を計算したからだ”
ある半導体研究専門家のアルファ碁は李セドル九段の対局観戦評だ。
‘高速演算。低電力’。AI(人工知能)時代の開幕を迎える半導体業界の二つの宿題だ。
アルファ碁も数多くの半導体部品で構成されたコンピューターの一種であるだけに、ハードウェアを支援する韓国の半導体業界も焦眉の関心を示している。
ホンジョンソ、 サムスン電子の半導体研究所の技術企画チームの常務は、この8日、産業通商資源部の主催で開かれた’第3回半導体・ディスプレイ技術ロードマップのセミナー’で”半導体技術は現在、スマホのようなモバイルの発展に最適化されているが、技術の進化の方向は事物インターネット(IoT)を越えて、究極的にAIに合わせられることだ”と話した。
ホン常務は、”2015年の現在、180億個を超えるIT機器がお互いにつながっており、この規模は2020年の500億個を突破するものと推定される”、”処理しなければならない情報の量が増え、半導体の技術進化の方向はさらに速いテンポ、 高集積度、低電力を実現することに当てられるしかない”と強調した。
昨年10月、ヨーロッパの囲碁のチャンピオンであるFan Hui(樊麾)との対決、当時アルファ碁は計1202つのCPUと176つのGPUで構成されていたこととされている。 簡単に言って、1000人を超す人員の頭脳が動員され、あっという間に10万個に至る場合の数を演算して出すことができたという説明だ。
韓国産業技術評価管理院のシステム半導体プログラムのディレクター(PD)であるソングヮンジュンは”人工知能といえば全面的にソフトウェア(SW)技術の発達に依存すると思うが、これを具現できる最適の環境を造成することは、結局、ハードウェア(HW)”と話した。
彼はさらに、”人工知能が非効率的な演算を減らして電気エネルギーをより少なく消費するようにした半導体を開発することが今後、サムスン電子やSKハイニックスがするべきことだ”と言い、”SWとHWが均衡に発展することが重要である”と付け加えた。
実際により小さい大きさで、より多くの容量を、より効率的に処理するため、国内半導体企業の努力は必死だ。
サムスン電子は最近、ノートパソコン7台分の世界最大のSSD(サーバ用の ソリッドステートドライブ)を発売したり、昨年、米国に企業向けストレージシステム専門会社’ステルス・テクノロジーズ’という会社を新設した。 新設法人が取り扱うサーバー用半導体ストレージというビックデーターを効率的に管理・維持して制御するために作った大容量保存装置だ。
チェドヨン、教保(キョボ)証券研究員は”最近、PCとスマートフォンの成長鈍化などで半導体需要に対するおそれがあるが、IoTやビッグデータ初期市場ですでに半導体の需要は急速に増加している”、”次世代産業分野は、特にシステムメモリーやSSDなど半導体産業と直接つながっており、関連半導体の需要を増加させること”と見通した。
究極的にはサムスン電子とSKハイニックスがメモリー半導体市場だけでなく、システム半導体市場へと舞台を広げていくべきだという指摘も出ている。
カンソンウォン、韓国電子通信研究院(ETRI)の知能型半導体研究部長は”AI時代には単により小さく、より速く、より性能がよくなる半導体だけでなく、チップ自体に人工知能が設計された半導体を求めることになる”、”これは結局、システム半導体分野であり、人工知能の設計に対する大々的に投資が必要だ”と話した。